2020年Node-RED界隈を振り返る(個人View)

この記事は Node-RED Advent Calendar 2020 25日目の記事です。

今年はコロナ禍によって世界が大きく変わりました。

国内のNode-RED界隈も大きな影響を受けましたが、それも含め個人的なViewで今年を振り返ります。

スマートシティ間の連携基盤にNode-RED

まずは、昨年からの引き続きではありますが、Node-REDユーザ会でもお馴染みの名古屋大学の米澤先生(@takurodadada)が中心になって、内閣府/ 戦略的イノベーション創造プログラム(SIP)第2期/ビッグデータ・AIを活用したサイバー空間基盤技術 "異種スマートシティ基盤のプログラマブル・フェデレーションによる広域人流把握・活用実証" (2019) プロジェクトである CityFeder です

こちらのプロジェクトは米澤先生からのお誘いで私自身やNode-REDユーザ会運営メンバーの上津原さん も協力させていたいだきました。

とうとうNode-REDもスマートシティ連携で使われるほど有名になりました。以下、内閣府の「スーパーシティ構想について」に記載のアーキテクチャにある「ビルディングブロック」になっていけるポテンシャルを感じます!

個人的にはPythonを使ってExcelで設定した定義に従ってNode-REDフローのJSONを自動生成するところが面白かったです。自動生成されたフローをエディタで見るとカオスでした...笑

製造現場でのNode-RED活用

個人的に和歌山に来て最も親密にお付き合いさせていただいておりますニッティド株式会社さん。もともと5本指靴下の専門メーカーですが、コロナ禍になってすぐにマスクの生産を始めて、文字通りピンチをチャンスに変えた世界的メーカーです。

こちらも昨年から生産現場の改善を支援させていただいてますが、以下の図のように至るところでNode-REDフローを使っています。

改善の順序としては以下のように現場が最も困っていたところから入りました。

  1. 既存の生産管理システムがアラート飛ばせないので「既存システムをいじらずに」アラートが欲しい
  2. 原糸(原料の糸)をハカリに載せて測った重量を一旦紙に書いて後でまとめてシステムに入力しているけどハカリから直接システム入力できないか?
  3. コロナ禍で従業員の始業時の検温が必要になりオペーレーションが大変

製造業と言えばIoT実践現場と息巻いていた私としては、製造装置やPLCからデータを受け取って、ゲートウェイで少しエッジ処理して、クラウドで機械学習して...とか期待していたのですが(もちろん、そういった部分も支援しましたが)現場が困っている点は違っていました。

簡単にですが、以下が解決方法です。

アラート

既存の生産管理システムからアラートを飛ばしたいにまとめました!

ハカリ連携

使っているハカリのオプションにシリアル通信できる拡張ボードがあったので追加していただき、ラズパイと繋いでNode-REDでシリアル → HTTP変換してクラウドのDBに保存しました。

検温

色々なサーマルカメラを試したんですが、画面に表示されている枠に顔を合わせないとダメとか、枠に合わせて検温まで1〜2秒かかるとか、安いものはUXが悪かったです。

結局、ちょっと高くても通り過ぎるだけでも検温するこのデバイスにしました。

あと、サーマルカメラ界隈って防犯業界がメッチャ参入してるみたいで、結構クローズドな製品戦略です(家電業界に近い)IT業界の人なら解ると思いますが「APIなんてないです、データは専用の管理画面でしか見れないです、検温以外使えません!」というニッチもサッチもいかない製品が多いです。

上記の製品は検温結果のログを指定したMQTTブローカーに送ってくれます。そういうレイヤーでいじることが可能なので選定しました。また、コロナ禍以前は顔認識AIがコア技術の会社なので検温と同時に出勤打刻するなど勤怠システムとの連携もできる点もウケました。

製造業ITマイスター指導者育成プログラムの研修でNode-RED?

製造現場に関連して、ユーザ会運営メンバーの横井さん(@kazuhitoyokoi)によるFBグループ投稿で知ったんですが、厚生省の「製造業ITマイスター指導者育成プログラム」の研修資料にガッツリNode-REDの説明が掲載されてます。

こういった製造現場でのNode-REDの活用は来年もより一層盛り上げるのでは思います!

実践Node-RED活用マニュアル出版

今年はユーザ会での通称「事例本」の出版もできました〜!

こちらも企画や活動自体は昨年からせーごさん(@1ft_seabass)中心に動いていただきまして、共著いただいたユーザ会メンバーの皆さんの協力のもと6月に無事出版することができました。

この記事を書いている時点でAmazon在庫が残り13冊のようですので持っていない方はお早めに(笑)

https://www.amazon.co.jp/dp/4777521117/ref=cm_sw_r_tw_dp_x_g8-4FbNMQ9Q87

ご協力いただいた皆さん、本当に有難うございました!

Node-RED Con Tokyo 2020開催

そして、やはり今年最も大きな出来事としては Node-RED Con Tokyo 2020 ですね。

今年はなんと言ってもコロナ禍による完全オンライン開催になったことで、副作用として世界中から登壇申し込みがあってグローバルなイベントっぽくなりました。

余談ですが、コロナ禍になって海外渡航ができなくなったので英語の必要性が低下すると思いきや、逆に外国人とのWeb会議が10倍くらいに増え、個人的にも真面目に英会話に取り組みだした年でもあります...笑

そんな中、よりグローバルなAトラックをバイリンガルで切り盛りしていただいたユーザー会運営メンバーの萩野さん(@taiponrock)、横井さん(@kazuhitoyokoi)めっちゃ有難うございました!

また、カンファレンス運営メンバーの皆さん、改めて有難うございました!皆さんの協力があって本当にスムーズにイベント進行することができました。来年も是非メンバーとして参加いただければ幸いです!

そして登壇いただきましたスピーカーに皆さん、本当に有難うございました!

上記したスマートシティや製造業以外にも様々なところでNode-REDが使われていることがわかって非常に有益な内容でした。来年も更に様々な事例を話せるように、私も含めて皆さんと活動を盛り上げて行きたいと思いました!

最後に「リモート」というキーワードについて

ご存知のように私の会社では enebular というNode-REDのフローをリモートデプロイできるサービスを運営していますが、今年になって製造業をはじめとして「リモート」というキーワードの問い合わせが増えています。

今年のアドベントカレンダーでも上野さん(@utaani)がCloudflare for Teamsを使ったNode-REDへのリモートアクセスという記事を書いていますが、様々なところでNode-REDのリモート運用がホットなのかもしれません。

ウフルでも来年にかけてIoTデバイスに対して「SSHによる一時的なリモートメンテンスを行える機能」だったり、SD−WAN的な製品だったりを企画〜開発しています(これはコロナ禍以前からあった企画ですが)

様々な領域に対する「リモート」の課題に取り組んでいますので、是非来年も公私ともに連携できれば幸いです!

来年もNode-REDNode-RED User Group Japanを宜しくお願い致します!